2連敗後、またしても強敵の広島戦。しんどいなー。
スタメンはまたも少し変えてきた。シャドーは李に替えて梅崎、両WBは関根、宇賀神に戻した。そしてボランチに駒井…駒井！？柏木が若干怪我気味ということでベンチスタートらしいが、何故駒井？期待2%、不安98%って感じかな。
前半。2-1。
早速駒井の守備の穴から失点。そういう指示なのかわからないけど、やたら駒井のポジションが高いからカウンターくらったときに実質阿部のワンボランチでの対応となり、ウタカがドフリーとなりパスを通され失点。柴崎をフリーにした遠藤の対応もイマイチだけど、ちょっとDFラインの前のスペースがガラガラすぎ。
途中からミシャの指示が入ったのか、駒井が割とちゃんと守備するようになったがやっぱりちょっと弱い。攻撃はまあ最低限の組み立てや飛び出しはしてたけど、質としては微妙。ビルドアップのときの距離感も近すぎたし、得意のドリブルはほぼ発揮できないし。これだったら遠藤をボランチにしてDFラインに那須を入れたほうがいいんじゃないかなぁ。
攻撃陣は今までと少し雰囲気が違い、（駒井を経由できない分）縦に入れるのが早く、かつシュートの意識が強かった。
1点目は縦パスから武藤のダイレクトでの裏へのロングボールを、清水が処理をミスったのを関根が奪ってそのままゴール。ダイレクトでのパスだったからこそ、清水は苦しい体制で処理しなければならなかった。縦への意識の強さが生んだゴール。
2点目はシュートの意識の強さから。右から崩して興梠がポストで森脇へ落とす。森脇がちょっと迷った後、逆サイドから中に入ってきた宇賀神へ出し、宇賀神がまさかのダイレクトでのシュートでゴール。形としては全然崩せていないけど、恐らく広島DFと林は誰も打つとは思わなかったので反応が遅れた。
この2点は今までのレッズとは少し違う形だったことに注目したい。柏木がいないことで、中盤でのキープや一発のキラーパスが期待できないので、降りてくる武藤に早めにあてたり一気に裏に出したり、崩せなくてもシュート打つようになった。そのおかげで「フィニッシュまで早い攻撃」や「相手の虚をつく攻撃」ができるようになった。今日でいえば梅崎と武藤が特にこの攻撃を実現していた。レッズの目指している「時間をかけて崩す攻撃」は、もやは強豪には通用しなくなってきているので、逆に今日みたいな攻撃のほうが点を取れる可能性が高いんじゃないかと感じた。戦い方をまるっきり変えろと言っているわけではなく、こういう攻撃の仕方もオプションとして持てるようになると、選手が変わっても負けないチームになれると思う。
後半。
相変わらず縦に早い攻撃は結構有効で、武藤のポストや梅崎の前に運ぶ動きは非常によく、裏に抜けるようなシーンもあったけど、興梠がとことん外す。最近の興梠はシュートが枠に飛ばないなあ。
だんだん広島DFが対応し始め、かつレッズが前半からガンガンプレスをかけたことで足が少し止まってきたので、流れは広島ペースに。そして塩谷に一気に2点取られた。
1点目はCKで槙野が完全にボケっとしてたせい。
2点目はウタカへの寄せが甘いのと、柴崎をドフリーにしたせい。
やっぱりチャンスを決めきれないと逆襲されるよね、興梠…
そこでミシャがまさかの3枚同時替え。
関根、武藤、梅崎OUT、ズラタン、柏木、李IN。駒井を右に出して、柏木がボランチに。武藤を下げた時点でまた嫌な予感が…
…的中した。やっぱり1トップ2シャドーが誰も降りてこないから縦パスが全く通らなくなった。「負けてるからパワープレーでいくのだ！」という戦術なら文句ないんだけど、同時に柏木を入れているので中盤から組み立てる攻撃に変化はなかった。つまりこの交代は完全に矛盾している。
いつも通りパスで中央から崩すんなら、降りてくる武藤は下げちゃダメ。パワープレーをするなら柏木はいらない。ミシャは交代の時に選手にどういう戦術で行くと伝えたのだろう？たぶん何も考えてないんだろうな。ホント交代の下手な監督だと思う。
最後に柏木のやってはいけないミスを寿人に奪われてゴール。これで終了。もはや悲しみも生まれず、寿人のゴールを喜んでしまった。
というわけで悪夢の3連敗となりました。上述のとおり、「時間をかけて崩す攻撃」はもう通用しなくなってきているので、「フィニッシュまで早い攻撃」や「相手の虚をつく攻撃」をできるようにならないといけない。その為には攻撃を遅らせる原因となる興梠、柏木を外す決断も必要だと思うが、ミシャにその勇気はないだろうな。あと2試合、この泥沼状態のまま終えた時には、監督の交代が現実味を帯びてくるか…
