結果としては5-0の圧勝だったが、個人的には不満の残る内容だった。
スタメンはいつもの4-2-3-1で、西川・酒井高・吉田・森重・長友・長谷部・蛍・香川・宇佐美・本田・岡崎(キャプテン!)。
前半。1-0。
シリアの立ち上がり、かなりプレスが強かったが、しばらくすると徐々に弱まり始めた。セカンドボールとかの反応は確かに早いんだけど、日本がゴールから遠いところでキープしてる時のプレスは弱くなった。奪いに来ずコースを切るだけの守備。そのおかげで宇佐美の仕掛けや香川の繋ぎ、高徳のオーバーラップがかなり効果的になったが、どれもフィニッシュに繋がらず。打てども打てども入らない。シンガポール戦と違い、相手GKがファインプレーをしているわけではない。ただ枠に入らないだけ。要は主にサイドから崩せてはいるんだけど、バイタルエリアはシリアが固めているのでプレスがかかり、落ち着いてシュートを打ててなかった(高徳のフリーのシュートは単純なミス)。
レッズと同じだけど、真ん中をしっかり固めてる相手に対してもう少し打開策を持ってほしい。宇佐美・長友が遠い位置からクロス上げても入る気がしない。高徳のチャレンジの方がまだ可能性を感じたので、もっといろんなチャレンジをする必要がある。
前半の守備に関しては特に問題はなかった。何度かカウンターはあったものの、ほぼ対応できていた。
後半。5-0。
結果的には大量得点できているが、ほとんど相手のミスが絡んでいる。
前半の1点目は完全に相手のミス。2点目、4点目は相手のハイボール処理のミス。なので完全に崩したのは3点目と5点目くらい。
まあ前半から飛ばしたシリアの体力が無くなったことによるミスと言えばそうかもしれないが、手放しで喜べるような得点ではなかった。
そして何より問題なのは守備。なぜあんなに集中力が無いのか。相手のダイアゴナルな動きを全く捕まえられてないし、跳ね返したセカンドボールへの反応も悪い。ビルドアップ時も無駄なパスミスがあった。体力が落ちたとはいえ、そしてシュートシーンにおける相手のミスが多いとはいえ、ちょっと油断しすぎなのではないか。軽率なプレーの連続は最悪だった。西川に感謝しなさい。
というわけで個人評価。
西川はようやく見せ場ができた感じかな。フィードも安定してた。
高徳はミスも多かったが、あのチャレンジする姿勢は良かったと思う。
吉田・森重は上述のとおり集中力の欠如が見られたので、今日は不合格。
長友は運動量も多く積極的な攻撃参加はしてたものの、あまりに単調なクロスしか上げていなかった。もうちょっとバリエーションを持ってほしい。
長谷部は相手カウンターの潰し屋として素晴らしい活躍だった。まだ頼らざるを得なさそう。
蛍は守備は良かったけど展開力に難ありだった。怪我は大丈夫だろうか。
香川は結果を出したことと攻撃を組み立てていたことは評価できるが、もっとできると思う。まだバイタルエリアの手前で持つと悩んでいるように見える。
宇佐美は不合格。あんだけスペースもらってボールもらってサポートもらってるのにゴールに絡む活躍ができていないのは残念。
本田はフィジカル的にも連携的にも微妙だったが、相変わらず結果を出すのはさすが。
岡崎は体のキレは良さそうだったが、真ん中固められてスペースが無かったのでいいボールがこなかった。残念。
原口は投入直後は完全に空回ってたけど、「前への推進力のあるボランチ」として価値を発揮できたと思う。あとはパス配給能力が上がればボランチのオプションとして計算できそう。
金崎・清武は時間短すぎて評価できず。